ご存知ですか?「無罪の推定」

「無罪の推定」とは

罪を犯したという疑いがあったとしても裁判で有罪判決が出るまではその人を罪人として扱ってはならないという憲法で決められたルールです。

しかし、いったん逮捕されてしまうと、最長で23日間も留置所などに入れられ、自白を迫られ、(裁判前なのに) 警察やマスコミから犯罪者のように扱われることがあります。犯人だと疑って取調べをしているわけですから、厳しい追及が行われることも珍しくありません。

また、仮に、罪を認めている場合であっても、真実よりも重い罪を認めさせられてしまう場合もあります。このような事態を防ぐには、弁護士を選任し、適切な助言や弁護活動を受けるのが最善です。

国選弁護人と私選弁護人の違い

国選弁護人と私選弁護人

弁護人の選任の方式には、2種類あります。
【国選】 貧困その他の理由で弁護人が選任できないときなどに裁判所が選任する場合
【私選】 被疑者や被告人自身あるいはその親族等が選任する場合

国選弁護人制度は、そもそも、経済的事情(資産が50万円未満)により私選の弁護人をつけることが出来ない方のための制度です。

  • 私選で弁護士をつけることができる人は、私選で、
  • 私選で弁護士をつけることができない人は、国選で、

という制度のため、どちらが良い/悪いの問題ではありませんが、必ずしも捜査の段階(被疑者の段階)では国選弁護人はつくとは限りません。また、被疑者国選弁護人は、勾留状が発布されている状態でなければ選任されません。

言い換えると、

  1. 一部の罪名では国選弁護人を選任してもらうことができません。
    (国選弁護人は、軽度の罪状の場合は、起訴後でなければつけることは出来ません)
  2. 起訴前の被疑者段階から国選弁護人を付けることが出来る対象事件は、
    法定刑が死刑又は無期若しくは長期3年を越える懲役若しくは禁錮に相当する罪状の事件です。
  3. 逮捕から勾留状が発布されるまでの、約3日間は、国選弁護人の援助がない空白期間です。

対して、

私選の場合は、いつでも――捜査機関からの出頭要請があった時や逮捕された直後からでも弁護士をつけることが可能です。

 

刑事事件の弁護活動はスピードが大事です

捜査段階というのは、被疑者が起訴されるか、あるいは不起訴になるかの重要な段階です。
逮捕を知らされた家族や知人が弁護士を探し、すぐに弁護士をつけてあげることが出来れば、たとえ(接見禁止がついていたりして)家族が被疑者に会うことが出来なくても、弁護士が家族の代わりに被疑者に会いに行くことができます。実務的にも精神的にもサポートしてあげることが出来ます。

重要刑事事件は時間との勝負となるため、早い段階から弁護士を味方に出来る私選の方が有利です。経験豊かで、しっかりと弁護活動してくれる弁護士、あなたと相性の良い弁護士をお選びください。

刑事事件に強い弁護士の条件

刑事事件では、弁護士が身柄拘束中のご本人と接見(面会)したり、ご本人やご家族に対して今後の見通しを述べたり、弁護活動の内容について説明したりする他、警察及び検察と話し合いをしたり、被害者の方と示談交渉をしたりといったことに取り組みます。

そのため、刑事事件の弁護士は、優れたコミュニケーション能力があることを求められます。
たとえ弁護士としての能力が高くても、依頼者の話に耳を傾けなかったり、難しい言葉ばかりで説明がよく分からなかったり、すぐ感情的になってしまったりする弁護士だと依頼した側としてはとても不安な気持ちになることでしょう。

また、弁護士といっても考え方や人生観など様々な人がいますので、「信頼出来る人かどうか」「どれだけ親身になって取り組んでくれるか」を基準にすると良いでしょう。

重要
「相談しやすい弁護士かどうか」「丁寧に説明してくれる弁護士かどうか」を見極めることが重要です。

犯罪と検挙件数

犯罪白書(平成23年版)によると
平成22年中に検挙された主な犯罪の件数は以下のようになっています。

1. 自動車運転過失致死傷・業務上過失致死傷 685486件
2. 窃盗 327786件
3. 横領 54219件
4. 詐欺 24897件
5. 暴行 21667件
6. 傷害 19350件
7. 強制わいせつ 3637件

検挙人員はここ数年減少傾向ですが、傷害等 件数が増加している犯罪もあります。

弁護活動の流れ

1 接見・面会

ご依頼を受けた場合、できる限り、当日か翌日中に、被疑者・被告人であるご本人と接見を致します。手続の流れ・見通し、被疑者被告人の権利・今後の注意点(黙秘権の説明、取り調べ時の対応の仕方)などをご説明致します。

弁護人との接見には、警察官や拘置所の刑務官の立会いはありませんし、
弁護人には、秘密を守るべき義務がありますので、何でも遠慮なくご相談下さい。

2 示談

被害者がいる犯罪の場合、代理人として、示談交渉を行います。

示談が成立していれば、刑事事件の処分上、情状として考慮されることはいうまでもありません。検察官が起訴・不起訴を決める時や、裁判官が判決を出す際の、大きな考慮事情となります。

3 身柄拘束への対応

刑事事件で、身柄拘束を受けた場合、逮捕(最大3日間)→被疑者勾留(最大20日間)→被告人勾留(2カ月間。その後1カ月ごとの更新)という流れになります。
ご依頼を受けた場合、それぞれの段階に応じて、下記の通り、対応致します。

  1. 逮捕段階
    逮捕後、被疑者勾留をされないよう、検察官・裁判所に働きかけます(勾留請求の却下を求めます)。
  2. 被疑者勾留段階
    勾留延長が認められないよう、検察官・裁判所に働きかけます(勾留延長阻止)。
    不起訴処分や罰金といった、少しでも早く釈放される処分が下るように活動します。
  3. 被告人段階(起訴後)
    裁判所に保釈を請求します。このとき、裁判所に積み立てる保釈保証金(最低150万円)が必要です。

4 裁判への対応

起訴されてしまった場合、以下の通り、誠実に裁判に対応致します。

  1. 無実を主張する場合
    主張が認められるよう、証拠を集め、裁判で主張立証をしていきます。
  2. 罪を認める場合
    処分が少しでも軽くなるよう、弁護(情状弁護)を致します。
    具体的には、本人の反省ぶりを裁判で伝え、今後の社会復帰の環境を整えます。
    (家族・支援者・職場への連絡等)

重要本当は無実であるのに間違って処罰されないために、また犯罪行為を犯していたとしても実際に犯した行為に対する以上の重い非難・処罰を受けないために、刑事専門の弁護士として、一刻も早い身柄解放、職場復帰にむけ様々な働きかけを行います。

刑事裁判の流れ

1冒頭
手続
人定質問:
名前、住所、本籍、生年月日を問い、本人確認をします。

起訴状の朗読:
検察官が審理の対象となる公訴事実を朗読します。

黙秘権の告知:
裁判官から本人に対し、「言いたいくないことは供述しなくて良い」ということと「供述をした場合は有利にも不利にもなる」ということを告知します。

罪状認否:
検察官が読み上げた起訴状の事実に間違いがないか、本人に確認します。弁護人にも同様に意見を求めます。
2冒頭
陳述
検察官が立証予定の事実を述べます。
3証拠
調べ
まずは検察官が証拠提出を請求します。
弁護人がこれに同意すると証拠の提出が認められます。
それが終わると、弁護人が証拠を提出します。罪を認めている場合は、本人の反省文や家族の身元引受書が主な証拠です。
4被告人
質問
本人に対し尋問します。
順序は、1.弁護人、2.検察官、3.裁判官です。
5論告

求刑
検察官が意見を述べます。
6弁論同様に弁護側も意見を述べます。
7判決審理が終わると判決となります。
裁判のその日に判決が出る事件もありますが、2週間~1ヶ月後となるケースも多いです。