傷害

傷害罪の法定刑

刑法第204条

人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金若しくは科料に処する。

傷害とは、人の生理的機能を害する行為をいいます。
暴行の結果、怪我をさせれば傷害罪となります。
また、傷害行為は、有形力の行使に限られないので、連日嫌がらせ電話を掛けて、相手をノイローゼにした場合も、傷害罪になりえます。

傷害の具体例

  • 相手を殴って怪我を負わせた場合
  • 毎日嫌がらせ電話をかけて相手をうつ病にさせた(精神的傷害)場合

傷害の最近の傾向

傷害は酔客同士のケンカから、中学生や高校生同士のケンカ、いじめなど、さまざまなケースで発生する犯罪です。ケンカで両方が傷害を負った場合、それぞれが傷害罪に問われることもあります。

傷害の刑罰

傷害の被害者と示談が成立すれば、不起訴になる可能性があります。
傷害の前科前歴がなく、被害者の傷害の程度も軽ければ、罰金刑になる可能性があります。
傷害の前科があったり、被害者の傷害の程度が重かったりすれば、逮捕勾留され、公判請求されることもあります。

傷害事件における弁護活動

1. 示談

傷害の被害者との示談が、傷害の弁護においては、最重要事項となります。

ただ、傷害の示談交渉を本人が行うのは極めて難しいと言わざるを得ません。
傷害の被害者との連絡を取ることが難しいからです。

警察や検察官も、傷害の加害者に弁護士がついていない場合、被害者の連絡先を教えません。傷害の加害者から、被害者に報復や、不当な働きかけをするおそれがあるからです。

もちろん、傷害の被害者は加害者本人に連絡先を教えたり、交渉・面会したりすることは拒否するはずです。傷害の被害者の連絡先を入手できたとしても、傷害の場合、被害者の被害感情が極めて強く、簡単には示談に応じてもらえないことが多いです。

重要また、傷害の場合、治療費、慰謝料、後遺症など、示談金額自体をいくらにしてよいかも、専門家でなければ判断しがたいものです。そのため、傷害の示談は、第三者であり、専門家である弁護士に依頼して示談交渉を進めるべきであることは言うまでもありません。

2. 傷害における贖罪寄付

(弁護士会等への寄付で慈善事業のために用いられます)
傷害の被害者が示談に応じてくれない、傷害の被害者の数が多い、傷害の示談金額が多額で用意できないなど、傷害の示談が困難な場合でも、贖罪寄付を行うことによって減刑される場合があります。贖罪寄付を行うことによって、傷害の示談はできていなくとも、傷害の被害者に示談金を支払った時と同様の経済的負担を負ったという証拠になり、有利な情状のひとつになります。

3. 反省

傷害事件を起こしてしまった本人に十分な反省を促すことが重要です。
そのためには、「なぜ傷害を行ってしまったのか」、
傷害により「被害者や自分の周囲の人にどれだけ迷惑を掛けたか」を考えることにつきます。
最終的には、「傷害の再犯をしないためにはどうしたら良いか」ということにつながります。
反省文を書かせるなど、反省を深める助言・指導をします。

4. 再犯防止

傷害行為の再犯をしないことを誓わせることも重要です。
しかし、単に「もう二度としません」といっただけでは、裁判所も検察官も信用しません。
どうして、二度と傷害行為をしないと誓えるか、具体的な根拠をつけて主張することが重要です。

特に傷害の前科前歴がある場合は、暴力的性格であることが傷害行為の原因と認められやすいです。

そうなると、傷害の再犯をする確率は高いため、二度と傷害行為をしないとの誓いを信用してもらうには、相当な努力が必要です。そのために、傷害の弁護活動では、今回の事件の原因の分析、カウンセラーなどの他の専門家紹介等を行い、本当に再犯の恐れがないことを主張立証していくことになります。

重要弁護士法人東京ミネルヴァ法律事務所では、DV、暴行癖などの精神的依存症に造詣の深い精神科医、臨床心理士・カウンセラー、精神科医の紹介も行っております。こういった他の専門家の協力も得て、二度と傷害行為に及ばないよう治療やカウンセリングを受けさせるなどして、事件の弁護活動を行うだけでなく、その後の更生や傷害の再犯防止を見据えた有益な弁護活動を行います。