遺言執行者

遺言執行の相談
遺言の内容を実現するにはどうしたらよいですか。

弁護士の回答遺言執行者が遺言の内容を実現する必要があります。遺言執行者が遺言で選任されていなければ改めて家庭裁判所で選任してもらう必要があります。

h6コラム「遺言執行者とは」も併せてご覧ください。


遺言執行の相談
遺言執行者になるのに弁護士などの資格は必要ですか。

弁護士の回答遺言執行者には弁護士などの資格は必要とされていません。ただ、弁護士に依頼した方がよりスムーズ適切に遺言の内容を実現できることが多いです。


遺言執行の相談
なぜ、弁護士が遺言執行者になった方が良いのでしょうか。

弁護士の回答遺言執行を行うには、不動産の売買契約、金融機関への解約手続きなど平日日中に行う手続きが多いです。また戸籍の取得、遺言書の内容の法的分析など専門的な知識を要するので弁護士が行った方がより迅速かつ適切な遺言執行が期待できます。


遺言執行の相談遺言執行者が遺言を執行するには、相続人全員が署名押印した遺産分割協議書が必要でしょうか。

弁護士の回答原則として遺言執行者が遺言を執行する場合には相続人全員が署名押印した遺産分割協議書は必要ありません。遺言で遺言執行について相続人全員の同意を求めるなどの記載がある場合には遺産分割協議書が必要となる場合があります。


遺言執行の相談遺言執行者が遺言を執行する場合には、相続人全員の同意・承諾が必要でしょうか。

弁護士の回答原則として遺言執行者が遺言を執行する場合には相続人全員の同意・承諾は不要です。遺言で遺言執行について相続人全員の同意を求めるなどの記載がある場合には相続人全員の同意・承諾が必要となる場合があります。


遺言執行の相談
遺言執行者が遺言執行をストップすることはありますか。

弁護士の回答遺言執行中に、相続人から遺留分減殺請求権が行使された場合には遺言執行者は遺言の執行を中止するべきという考えが一般的です。


遺言執行の相談遺言執行者として遺言を執行しようとしたら、他の相続人が遺留分減殺請求を行ってきました。この場合はどうしたら良いでしょうか。

弁護士の回答遺言執行中に他の相続人が遺留分減殺請求をした場合には、遺言執行を中止するべきという見解が近年有力となっています。この立場では遺留分減殺請求が解決するまで一旦保留にするという手法をとることになります。

条件付きの遺言

条件付きで財産を譲りたい

遺言の内容に関する相談「長男が家業を継ぐことを条件に長男に遺産を全部相続させる」という条件を付けて、遺言を作成しても有効ですか。

弁護士の回答条件を具体的にしていれば、条件付きの遺言も有効です。条件のなかでも、義務である場合には負担付遺言といいます。この遺言も有効です。


遺言の内容に関する相談「孫が弁護士になったら、全遺産を譲る」という条件を付けた遺言を作成しても有効でしょうか。

弁護士の回答条件を具体的にしていれば、条件付きの遺言も有効です。条件のなかでも、義務とは言えない場合の遺言を条件付遺言といいます。


遺言の内容に関する相談条件付遺言で全部の遺産を相続した相続人が、条件を守らなかった場合、条件を守るよう請求することはできますか。

弁護士の回答条件付きで相続した相続人が、条件を守っていない場合、他の相続人は、民法1027条により遺言の条件をきちんと実行するよう求めることができます。


遺言の内容に関する相談条件付遺言で全部の遺産を相続した相続人が、条件を守らなかった場合、遺言の取り消しを求めることはできますか。。

弁護士の回答条件付で相続した相続人が、全く条件を守らず、実行しない場合、他の相続人は民法1027条により遺言書の取消を家庭裁判所に求めることができます。

遺言

公正証書遺言、秘密証書遺言、自筆証書遺言の3種類があります。遺言は何回でも書き換えられます。

公正証書遺言

遺言に関する相談遺言を書くなら公正証書遺言が良いといわれました。公正証書遺言の利点を教えてください。

弁護士の回答公正証書遺言は、公証人という役人の面前で遺言を作成するため、人違い・偽造・内容の間違いを防止できる点に大きなメリットがあります。また公証人が遺言者と面談するので、「無理やり書かされた」「認知症で遺言の意味を分かっていなかった」などの遺言無効の原因の予防にもなるため、推奨されています。


遺言の有効性

遺言と相続に関する相談
遺言が無効となる場合にはどういう場合がありますか。

弁護士の回答

  • 遺言が法律の定める要件を欠く場合
  • 遺言が偽造された場合
  • 遺言者の意思に反して無理やり書かれた場合

などです。認知症などで、遺言者が判断能力が著しく減退し、意味が分からず書いた場合(遺言能力を欠くといいます)も無効と判断されることが多いです。


遺言と相続に関する相談
3種の遺言の中で無効と判断されやすい遺言はありますか。

弁護士の回答自筆証書遺言が一番無効と判断されやすいです。

立会人がいないで作成することが多いため、偽造を疑われたり、「無理やり書かされた」「認知症がひどく遺言能力がなかった」などと主張されやすいためです。

h6遺言の有効無効の判断材料については、遺言作成時の健康状態もご覧ください。


遺言と相続に関する相談
自筆証書遺言は、パソコンやワープロで入力して作成・印刷したものでも大丈夫ですか?字が下手なので、直筆は恥ずかしいです。

弁護士の回答自筆遺言は全文自筆と民法に規定があるため、パソコンで打ったものは遺言として無効です。


遺言と相続に関する相談
自筆で作成日付あり・押印ありなら、チラシの裏に書かれた遺言でも有効ですか?

弁護士の回答遺言に使う用紙に指定はありません。

メモ帳であっても、チラシの裏であっても、きちんと文字が判読できれば問題ありません。ただし、正式な遺言でチラシや裏紙で書くことは多くないため、遺言無効の理由になる可能性もあります。便せんなどのきちんとした用紙に書いたほうが安全です。

遺言が見つかりました。

故人の遺言が複数見つかりました

遺言に関する相談
同じ被相続人の遺言が複数あります。どれが有効でしょうか。

弁護士の回答遺言の作成日付の新しいものが有効です。


遺言と相続に関する相談遺言が2通見つかり、新しい遺言は古い遺言の内容を少し変更するだけの内容でした。この場合どうなりますか。

弁護士の回答この場合は、古い遺言通りに遺産を分け、新しい遺言で修正された部分だけ新しい遺言に従うことになります。


故人が若い頃に書いたとても古い遺言書が見つかりました

遺言に関する相談
遺言に有効期限はありますか。

弁護士の回答遺言に有効期限はありません。
100年前に書いた遺言であっても有効です。


相続人全員で遺産分割協議をした後に遺言が見つかりました

遺言と相続に関する相談
遺言の内容の通りに遺産分けをやり直すことはできますか。

弁護士の回答遺言の内容の通りに遺産分けをやり直すことはできるのが原則です。
この場合先に行った遺産分割協議を錯誤(民法95条)により無効と主張して遺産分けをやり直すことになります。


遺言と相続に関する相談遺言の内容の通りに遺産分けをやり直そうとしたら、他の相続人が遺産分けのやり直しに反対しています。どうしたら遺産分けをやり直せますか。

弁護士の回答この場合地方裁判所で、遺産分割協議の無効確認訴訟を起こして、遺産分割協議の錯誤無効(民法95条)を裁判で認めてもらう必要があります。

遺言の内容

遺言の内容に関する相談遺言で、「家族みんなで仲良くするように」、「私の遺骨は海に散骨してほしい」など、財産の相続以外についてのメッセージを残すことはできますか。

弁護士の回答財産の相続以外の事柄についても、家族に宛てメッセージを遺言として残すことはできます。これを付言事項といいます。付言事項には原則として特に内容に制限はありません。


遺言の内容に関する相談
遺言で仏壇、位牌、墓守のことも決めることはできますか。

弁護士の回答仏壇、位牌を受け継ぐ者、墓守のことを法律では祭祀承継者といいます。遺言で祭祀承継者を誰にするかを指名することができます。


遺言の内容に関する相談
遺言で特別受益の持ち戻し免除はできますか。

弁護士の回答遺言で特別受益の持ち戻しの免除をすることができます。
h6特別受益の持ち出しの免除」について。


遺言の内容に関する相談
遺言に、遺産は全て処分して現金で相続人に分けるように書いてもよいですか?

弁護士の回答「遺産の全てを売却・解約等を行って現金化し、現金で相続人に相続させる」ことを遺言の内容として書くことができます。
この遺言は法律的な効力があり、遺言執行者が、遺産の全てを現金化して、現金で遺産を相続人に相続させることが可能となります。


遺言の内容に関する相談
遺言で葬儀についての希望を書くことはできますか。

弁護士の回答遺言の中で付言という形で葬儀の方法の希望を書くことは可能です。ただし付言には法律的な拘束力はないため、付言の内容通りの葬儀をするかどうかは相続人次第となります。


遺言の内容に関する相談
遺言の中に「遺言を書いた理由」を書くことはできますか。

弁護士の回答できます。遺言の中で付言という形で遺言を書いた理由を書くことが可能です。特に法定相続分と異なる遺産分配の内容の遺言を書いた場合に、なぜそのような遺言を書いたのか相続人らへの説明として遺言を書いた理由を書くことが多いです。


遺言の内容に関する相談遺言で相続人に対して遺留分減殺請求をしないようにメッセージを遺すことはできますか。

弁護士の回答遺言の中で付言という形で、遺留分を侵害されている相続人に対して遺留分減殺請求をしないようにメッセージを遺すことも可能です。その際には、遺留分減殺請求をしないように要望する理由も一緒に遺すと、相続人も納得しやすくなります。


遺言の内容に関する相談
遺言の内容と異なる遺産の相続方法をすることは可能ですか。

弁護士の回答遺言の内容と異なる遺産の相続方法をすることは可能です。

ただし、遺言の内容と異なる遺産の相続方法をするには相続人全員で改めて遺産分割協議を成立させることが必要です。

遺言作成時の健康状態

遺言と相続に関する相談認知症の時に作成された遺言の場合、遺言の有効無効の判断材料には何がありますか。

弁護士の回答遺言作成当時のカルテなどの医療記録が判断材料となります。
他に医師などの関係者の証言も判断材料となります。

また、遺言の内容自体も判断の一材料となるでしょう(遺言の内容が複雑だと、遺言者がきちんと内容を理解した上で遺言をしたか、疑問符が付きます)。


遺言と相続に関する相談
まだらぼけの状態でも、遺言は作れますか。

弁護士の回答まだらぼけであっても、遺言者が遺言の内容を理解していて、その内容で遺言を書く意思があれば遺言の作成は可能です。実際に遺言を書く場合には主治医の先生と相談されるとよいでしょう。


遺言と相続に関する相談
手が不自由で氏名も書けません。遺言は作れますか。

弁護士の回答公正証書遺言では公証人が遺言者に代わって代署することが認められているので、遺言を作成することができます。


遺言と相続に関する相談
被相続人の死後、生前に認知症であったことを証明できますか。

弁護士の回答被相続人の死亡後、被相続人が生前認知症であったことを証明できる場合があります。被相続人が入通院していた病院、介護施設などの医療機関のカルテ、介護録などを取り寄せて、認知症と書かれていることがあります。

遺言者より先に相続人が死亡した場合は?

遺言で全財産を一人の相続人に相続させる内容にしていましたが、全財産を相続するはずであった相続人が被相続人(遺言者)よりも先に死亡してしまいました。

遺言に関する相談
この場合は遺産はどのように相続されますか?

弁護士の回答遺言で全財産を一人の相続人に相続させる内容にしていたが、全財産を相続するはずであった相続人が被相続人(遺言者)よりも先に死亡してしまった事案では、遺言が無効となり法定相続分通りの相続となります。平成23年2月22日最高裁判例がそのように判断しています。


遺言に関する相談全財産を相続するはずであった相続人が被相続人(遺言者)よりも先に死亡してしまった場合、先に死亡した相続人の子が代襲相続で遺産全てを相続するのですか?

弁護士の回答遺言で全財産を一人の相続人に相続させる内容にしていたが、全財産を相続するはずであった相続人が被相続人(遺言者)よりも先に死亡してしまった事案では、「遺言は無効となり先に死亡した相続人の子(代襲相続人)が遺言により遺産全てを相続することはできない」と平成23年2月22日最高裁判例が判断しています。この場合、先に死亡した相続人の子は法定相続分通りに遺産を相続することとなります。

推定相続人の廃除

推定相続人の廃除に関する相談遺言で、特定の相続人には「遺産を一切相続させない」ようにすることは可能ですか。

弁護士の回答遺言の中で推定相続人を廃除するという内容を盛り込むことができます。


推定相続人の廃除に関する相談遺言の中で推定相続人廃除を行う場合、その相続人を廃除すると記載すればいいのですか。

弁護士の回答遺言に廃除するという文言だけでは不十分なことが多いです。非行、虐待など廃除となるべき理由を詳細に遺言かまたは別の書面で残しておく必要があります。


推定相続人の廃除に関する相談遺言で推定相続人廃除の内容だけ書いて、廃除したい相続人から受けた非行、虐待の詳しい内容は遺言には書きたくありません。どうしたらよいですか。

弁護士の回答公正証書遺言を作成する際に、一緒に宣誓認証という書面を作成してもらうとよいでしょう。宣誓認証の書面で、廃除したい相続人から受けた非行、虐待の詳しい内容を書くことができます。遺言は相続人全員、相続手続時に関係機関(口座解約なら金融機関、不動産名義の変更ならば法務局)にも公開されます。遺言に書くよりも宣誓認証にした方が、プライバシーは保護されます。


推定相続人の廃除に関する相談遺言の中で推定相続人の廃除の内容をいれた場合どのように廃除の手続が進みますか。

弁護士の回答相続が開始した後に、遺言執行者が家庭裁判所に推定相続人の廃除の審判の申立てを行い、裁判所が廃除するか否かを判断します。