FAQ よくあるご質問

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相続トラブル:相続分を侵害されたとき

遺産の使い込み・横領 「他の相続人が遺産を使い込んだ」

遺産の使い込みの返還を求める場合、不法行為に基づく損害賠償請求(横領)と不当利得返還請求の2つの方法があると聞きましたが、請求できる期間に違いはありますか?
消滅時効の期間が違います。 関連Q「消滅時効」
  • 不法行為に基づく損害賠償請求では、 「引き出されたことと引き出した者(加害者)を知った時から3年」または「引き出し行為時から20年」です。
  •  
  • 不当利得返還請求の場合は、 引き出し時点から10年です。
被相続人の遺産の横領・使い込みの返還を遺産分割調停で求められました。遺産分割調停で返還協議で応じずに不当利得返還請求訴訟、横領・不法行為に基づく損害賠償請求訴訟で解決を図ることのメリットを教えてください。
遺産分割調停で返還協議で応じずに不当利得返還請求訴訟、横領・不法行為に基づく損害賠償請求訴訟で解決を図るメリットは、遺産分割調停の長期化を防止できることです。被相続人の預貯金、遺産の横領・使い込みの返還の争点が遺産分割調停に入らない分、調停の進むスピードが速まります。
後見人が、認知症の親の預貯金を使い込んだ親族に対して返還を請求する場合、使い込んだ親族は引き出したお金全額を返還しなければいけないのですか?親族として介護した分の時給や手間賃分を返還額から差し引いてもらえませんか。
認知症の親を親族として介護した分の時給や手間賃分を返還すべき金額から差し引けるかどうかは、ケースバイケースですが、一般的には容易ではありません。
遺産の使い込みの返還を求める場合、不法行為(横領)に基づく損害賠償請求と不当利得返還請求の2つの方法があると聞きましたが、弁護士費用も請求できますか?
不法行為に基づく損害賠償請求の場合は、弁護士費用も請求できます。不当利得返還請求の場合は、一般的に弁護士費用は請求できず自己負担となります。
被相続人の遺産の横領・使い込みの返還を遺産分割調停で求められました。遺産分割調停で返還協議で応じずに不当利得返還請求訴訟、横領・不法行為に基づく損害賠償請求訴訟で解決を図ることのデメリットを教えてください。
被相続人の預貯金、遺産の横領・使い込みを遺産分割調停の中で返還協議に応じずに不当利得返還請求訴訟、横領・不法行為に基づく損害賠償請求訴訟で解決を図るデメリットは、遺産相続の全体的な解決や和解条件の調整弁に使えないことです。また、被相続人の預貯金、遺産の横領・使い込みの返還を求める相続人を感情的に刺激し、親族関係が悪化し、和解が成立しにくくなる場合もあります。
後見人が、認知症の親の預貯金を使い込んだ親族へ返還請求を行う際に、返還額から使い込んだ親族が親族として介護した分の時給や手間賃分を差し引かない場合、その理由は何ですか。
親族として介護した分の時給や手間賃分を返還額から差し引いてもらえない理由として、一般的には、①認知症の親と介護の契約・条件の取り決めをしていない(時給がいくらかも事前に決まっていない)、②親族の介護は扶養義務の履行や好意に過ぎず、金銭評価しなければいけないものではないといった理由があると考えられます。
遺産の使い込みの返還を求める場合、弁護士費用は実際に弁護士に支払った費用全額を使い込んだ相続人に請求できますか?
遺産の使い込みでは、使い込んだ金額として請求する額の10%程度が裁判例上の相場となります。たとえば、遺産の使い込みとして1億円の返還を求める場合、弁護士費用として使い込んだ加害者にはその10%である1000万円をプラスして1億1000万円の支払いを求めることになります。
遺産の預貯金の使い込みの返還を求められました。引き出したお金の使い道、理由の説明をする場合、注意することはありますか?
それぞれの引き出しの日付、金額を明示して、それぞれのお金について、使い道、理由を説明することが重要です。たとえば、■月●日の50万円引き出しは親の入院費用、■月▲日40万円引き出しは生前贈与でもらった、●月■日100万円引き出しは自宅のバリアフリー工事費用など、といった具合です。
使い込みを疑われているお金の使い道について、弁解として、引き出した親族の介護手間賃・時給としてもらったという主張をしたいのですが、どの様な理由をつければいいでしょうか。
介護報酬(手間賃、時給)に関する契約書がない場合に、引き出した親族の介護手間賃・時給としてもらったという言い分が通すには容易ではありません。 関連Q&A「後見人が、認知症の親の預貯金を使い込んだ親族に対して返還を請求する場合、使い込んだ親族は引き出したお金全額を返還しなければいけないのですか?」
少しでもこの言い分を通すには、少なくともたとえば「介護のため会社を欠勤した」「有給休暇を介護に充てた、半休(早退、遅刻)を取った」などで、給与・収入が介護のため減ったことの主張や証明をする必要があると考えます。
遺産の使い込みには消滅時効以外に期間の制限はありますか?
銀行の預貯金の取引履歴は通常過去5年分までしか保管されていません。そのため通帳がない場合には、最大で現在からさかのぼって、5年前までの預金の使い込みしか請求できない場合があります。

遺産の使い込み・横領についてお悩みの方はこちら「他の相続人が遺産を使い込んだ」「遺産を隠されている」等でお困りの方。使い込まれた遺産の返還を求め、公平に遺産分割しましょう。h6「遺産の使い込み・横領」コーナーも併せてお読みください。

遺留分 「法定相続人なのに、遺産を分けて貰えなかった!」

遺留分とはなんですか。
民法で定められている一定の相続人が最低限相続できる財産のことをいいます。被相続人の兄弟姉妹以外の相続人には相続開始とともに相続財産の一定割合を取得しうる権利があります。
遺留分は相続人が兄弟姉妹の場合にも認められますか。
認められません。遺留分は相続人が兄弟姉妹の場合にはありません。
遺留分をゼロにすることはできますか。
遺留分は遺言によっても排除できない権利とされており、ゼロにすることは困難です(民法)。ただし、生前に上手に財産を特定の相続人に移転し、他の相続人の遺留分を減少させることはできます。
相続人の一人が相続放棄した場合、遺留分でもらえる財産は増えるのでしょうか。
増えます。相続放棄を行った相続人は初めから相続人ではなかったものと扱われるからです。
遺留分減殺請求を裁判で争うときの方法を教えてください。
遺産のそれぞれについて、相手方に遺留分相当額の持分を請求します。 たとえば、遺留分が4分の1なら、遺産の不動産の4分の1、遺産の株式の4分の1、遺産の預貯金の4分の1・・・というように全ての遺産について、4分の1ずつを渡すよう請求します。(「不動産も含めた遺産の総額が4000万円だから4分の1である1000万円を請求する」というのは正しくありません)
遺留分減殺請求において、実際にはどのような解決がなされているのですか。
遺留分減殺請求の実際の解決では、金銭支払いの方法による和解の解決が多く図られていると思います。 遺産である不動産、株式など遺産全体の金額を査定して、遺留分減殺請求された相続人がその金額の遺留分相当額を、遺留分減殺請求している相続人に支払うことが多いです。

遺留分減殺についてはこちら「法定相続人なのに、全く遺産を分けて貰えなかった!」等でお悩みの方。「遺留分」に相当する財産を取り戻すことが出来ます。
h6「遺留分減殺請求」のコーナーも併せてお読みください。

相続トラブル:相続に不公平を感じたとき

寄与分 「介護などで貢献したのに・・・報われない」

介護、療養看護型の寄与分は具体的にどのように算定されるのですか。
介護、療養看護型の寄与分の算定方法としては被相続人の介護のための労働時間を介護ヘルパーの時給に換算する方法が一般的かと思われます。また、遺産の5%、10%といった具合に遺産に対しての割合で算定する場合もあります。
介護、療養看護型の寄与分が認められるには、被相続人が介護認定を受けている必要がありますか。
一般的には、被相続人が介護保険における「要介護度2」以上認定を受けているか否かが目安とされています。
被相続人は介護認定を受けていませんでした。介護認定を受けられなかった場合でも、介護、療養看護型の寄与分は認められますか。
被相続人に要介護度が認定されていなかった場合でも、生前の被相続人の病状や相続人の介護、療養看護の内容、拘束時間などから、介護、療養看護型の寄与分があると認定され、介護報酬相当額を寄与分と認定することもあります。
介護、療養看護型の寄与分が認められるには、被相続人が介護認定で要介護度2の認定を受けていることが基準と聞きました。被相続人の介護の状況として、要介護度2はどのくらいの介護状態をいうのですか。
介護保険の要介護度2の状態(軽度の介護を要する状態です。具体的には、立ち上がりや歩行動作に支えが必要、食事や排泄を辛うじて自力でできる場合もあるが、なんらかの介助を必要な時がある、身支度や掃除などの身の回りの動作全般にもなんらかの介助や見守りが必要な状態などを言います。要介護度2の場合、認知症の割合も高いといわれています。
被相続人が長期間病院に入院していました。私は毎週お見舞いに行き面倒を看ていました。この場合にも相続人として、介護、療養看護型寄与分をもらうことはできますか。
基本的には被相続人が病院に長期入院しその期間お見舞いに行っていた程度では、介護、療養看護型寄与分は認められません。 ただし、医師の指導等に基づいて、相続人が付添介護をしていたような場合など、親族による付き添い看護が必要であった場合には、介護、療養看護型寄与分が認められることもありえます。
被相続人が長期間老人ホームに入所していました。私は毎週老人ホームにお見舞いに行き洗濯などのお世話をしていました。この場合にも相続人として、介護、療養看護型寄与分をもらうことはできますか。
基本的には被相続人が老人ホームなどの施設(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、老健施設など)に長期入所し、その期間お見舞いに行っていた程度では、寄与分は認められません。 ただし、医師の指導等に基づいて、相続人が老人ホームなどの施設に泊まり込み、付添介護をしていたような場合には、介護、療養看護型寄与分が認められることもありえます。
被相続人の介護、療養看護を行っていた相続人が、生前被相続人から毎月10万円の手当をもらっていました。この場合でも、相続人は介護、療養看護型の寄与分をもらうことができるのでしょうか。
介護、療養看護型の寄与分が認められるには、一般的には、相続人は無報酬またはこれに近い状態で介護、療養看護していることが必要です。毎月10万円の手当となると、無報酬に近いとはいえないため、介護、療養看護型の寄与分は認められにくいと思われます。
被相続人の介護、療養看護を行っていた相続人が、生前被相続人から毎月数万円の手当をもらっていました。手当は介護のための交通費、コインランドリーなどの経費に使っていました。この場合でも相続人は介護、療養看護型の寄与分をもらうことができるのでしょうか。
毎月の手当が数万円で、手当を介護のための交通費、コインランドリーなどの経費に充てていた場合となると、無報酬に近い状態で、被相続人の介護、療養看護を行っていたことになります。そのため、毎月数万円の手当を貰っていただけで、介護、療養看護型の寄与分は認められないことにはならないと思われます。
被相続人を介護した相続人は、相続で取り分が多くなるなど有利に扱われますか?
相続人が被相続人を介護していたとしても当然に相続分が増えたり、相続で有利に扱われるわけではありません。
被相続人を介護したことを、相続・遺産分割の分配で多くもらうなど評価してもらうにはどうしたらいいですか?
被相続人の介護を相続・遺産分割の分配で多くもらうなど評価してもらうには、介護をした相続人から寄与分の主張をする必要があります。相続人間で寄与分について合意ができない場合は遺産分割調停の中で寄与分の申立てを行う必要があります。

特別受益 「他の相続人だけ生前贈与を受けた。ずるい」

特別受益とは何ですか。
被相続人から、受ける遺贈、婚姻・養子縁組のための贈与、生計の資本としての贈与をいいます。
親に大学の学費を出してもらった場合、特別受益になりますか。
ケースバイケースです。他の相続人(兄弟姉妹)の学歴、親の学歴など諸事情から特別受益となるかが判断されます。
特別受益の持ち戻し免除とはどういうものですか。
生前贈与など特別受益を受けている相続人について、被相続人が特別受益の持ち戻しを免除する内容をいいます。 特別受益の持ち戻し免除が行われると、特別受益について持ち戻し計算をする必要がなくなるため、生前贈与で既に貰った分を考慮しないで、遺産が相続人に分割されます。つまり生前贈与を受けていた相続人は、生前贈与と相続で他の相続人よりも多く遺産を取得することになります。
特別受益の持ち戻し免除をするについて、方法などに決まりはありますか。
特別受益の持ち戻し免除の意思表示に、方法は決められていません。遺言で意思表示をしても、他の書面で行うことも可能です。
特別受益の持ち戻し免除の意思表示がはっきりと行われなかった場合(黙示の場合)でも有効となりますか。
黙示の特別受益の持ち戻し免除の意思表示が認められることはあります。ただし、遺言などの書面で特別受益の持ち戻し免除の意思表示を残しておく方が安全なのはいうまでもありません。

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遺産の分配方法

遺産分割協議

親の面倒を見る約束で相続した財産。約束違反の時は遺産分割協議は無効になりますか?
遺産分割協議での約束を破ったとしても、必ずしも遺産を返す必要はありません。 約束を破った時には、遺産分割を解除できると遺産分割協議書に記載しておけば、やり直しできる可能性があります。
親はまだ健在ですが、親の存命中に遺産分割をすることはできますか。
被相続人の生前に、推定相続人同士で、遺産分割協議を成立させたとしても原則的に無効となります。
遺産分割協議などを特に行わないまま何年も経ってしまいました。今からでも相続の手続きはできますか。
相続については期限はなく、何百年前に死亡した場合であっても、相続が解決しておらず、相続人が存在していれば相続手続きを行うことができます。
親はまだ健在ですが、親の財産を継ぎたくありません。 親の存命中に(相続開始前に)相続放棄はできますか。
できません。相続放棄は、対象となる被相続人の生前に放棄することは認められていません。
遺言の内容と異なる遺産の相続方法をすることは可能ですか。
遺言の内容と異なる遺産の相続方法をすることは可能です。 ただし、遺言の内容と異なる遺産の相続方法をするには相続人全員で改めて遺産分割協議を成立させることが必要です。
遺産分割協議書に書いておくべき事柄はありますか。
遺産分割協議書には、相続人が誰か、遺産に何があるか(遺産目録)、遺産の何を誰が取得するのかを最低限書く必要があります。それ以外には、清算条項は盛り込んでおいた方がいいでしょう。 弁護士が遺産分割協議書を作成する場合、必ずと言っていいほど清算条項という条項を入れます。相続の一挙解決には不可欠な条項です。
遺産分割協議書に書くべき遺産目録に漏れがありました。 どうしたらよいですか。
遺産目録から漏れた財産について別途遺産分割協議が必要です。こういったことを防ぐためにも、遺産分割協議の際にも弁護士のアドバイスを受けることをお勧めします。
遺産分割協議書を作成するときの印鑑には実印が必要ですか。
実印が必要です。印鑑証明書(印鑑登録証明書)も必要です。不動産の名義変更、預貯金の解約などあらゆる場面で遺産分割協議書には実印による捺印が求められます。

遺産分割協議についてはこちら「遺言書がない!」「遺言書はあるが、帰属が明記されていない財産がある」等でお困りの方。弁護士が、他の相続人との交渉を代行します。h6「遺産分割協議」のコーナーも併せてお読みください。

遺産分割調停

遺産分割調停は弁護士を付けずに相続人本人でも進められますか。
可能です。しかし、弁護士を付けた方が専門的な知識、経験に基づくアドバイスを得られるので、より有利に調停を進められることが多いです。また、どのような解決がベストか、全体的に考察して依頼者にとって一番メリットのある解決方法をアドバイスしてもらえます。
遺産分割調停がまとまらなかった場合にはどうなりますか。
審判に移行します。審判では審判官(裁判官)が諸事情を考慮して、遺産の分割方法を定めます。
遺産分割調停から審判に移行すると和解はできないのですか。
遺産分割調停が審判に移行後も、再度裁判所から和解を打診されることがあるようです。そして、相続人間で話し合いがまとまりそうな場合には再度、遺産分割調停手続に戻すこともあるようです。
遺産分割調停の最近の傾向を教えてください。
遺産分割調停が審判に回されることが多くなってきました。 遺産分割調停の回数がある程度多くなると、遺産分割調停の成立をあきらめ、審判に回されることが多い印象を受けます。
相続人が不動産を共有する形でも遺産分割調停は成立しますか。
相続人同士が納得する形で遺産分割調停が成立することは一般的です。 相続人全員が納得していれば、不動産を共有する形での遺産分割調停を成立させることは普通です。

遺産分割調停についてはこちら「遺産分割の協議がまとまらない!」遺産の分割について他の相続人と揉めている方。最善の解決に向け、弁護士がサポートします。
h6「遺産分割調停」のコーナーも併せてお読みください。

遺言

被相続人の死後、生前に認知症であったことを証明できますか
被相続人の死亡後、被相続人が生前認知症であったことを証明できる場合があります。被相続人が入通院していた病院、介護施設などの医療機関のカルテ、介護録などを取り寄せて、認知症と書かれていることがあります。
遺言の内容を実現するにはどうしたらよいですか。
遺言執行者が遺言の内容を実現する必要があります。遺言執行者が遺言で選任されていなければ改めて家庭裁判所で選任してもらう必要があります。
遺言執行者になるのに弁護士などの資格は必要ですか。
遺言執行者には弁護士などの資格は必要とされていません。ただ、弁護士に依頼した方がよりスムーズ適切に遺言の内容を実現できることが多いです。
なぜ、弁護士が遺言執行者になった方が良いのでしょうか。
遺言執行を行うには、不動産の売買契約、金融機関への解約手続きなど平日日中に行う手続きが多いです。また戸籍の取得、遺言書の内容の法的分析など専門的な知識を要するので弁護士が行った方がより迅速かつ適切な遺言執行が期待できます。
遺言執行者が遺言を執行するには、相続人全員が署名押印した遺産分割協議書が必要でしょうか。
原則として遺言執行者が遺言を執行する場合には相続人全員が署名押印した遺産分割協議書は必要ありません。遺言で遺言執行について相続人全員の同意を求めるなどの記載がある場合には遺産分割協議書が必要となる場合があります。
遺言執行者が遺言を執行する場合には、相続人全員の同意・承諾が必要でしょうか。
原則として遺言執行者が遺言を執行する場合には相続人全員の同意・承諾は不要です。遺言で遺言執行について相続人全員の同意を求めるなどの記載がある場合には相続人全員の同意・承諾が必要となる場合があります。
遺言執行者が遺言執行をストップすることはありますか。
遺言執行中に、相続人から遺留分減殺請求権が行使された場合には遺言執行者は遺言の執行を中止するべきという考えが一般的です。
「長男が家業を継ぐことを条件に長男に遺産を全部相続させる」という条件を付けて、遺言を作成しても有効ですか。
条件を具体的にしていれば、条件付きの遺言も有効です。条件のなかでも、義務である場合には負担付遺言といいます。この遺言も有効です。
「孫が弁護士になったら、全遺産を譲る」という条件を付けた遺言を作成しても有効でしょうか。
条件を具体的にしていれば、条件付きの遺言も有効です。条件のなかでも、義務とは言えない場合の遺言を条件付遺言といいます。
条件付遺言で全部の遺産を相続した相続人が、条件を守らなかった場合、条件を守るよう請求することはできますか。
条件付きで相続した相続人が、条件を守っていない場合、他の相続人は、民法1027条により遺言の条件をきちんと実行するよう求めることができます。

遺言に関する悩みはこちら遺産の分け方を決め、相続争いを予防します。「誰にどの財産を譲るか、自分で決めたい」「無用な争いを予防したい」という方。ご相談を承ります。h6「遺言」のコーナーも併せてお読みください。

相続財産

預貯金

被相続人の預貯金を遺産分割調停・審判で遺産として扱うとした最高裁大法廷決定平成28年12月19日が出たそうですが、被相続人名義の預貯金を遺産分割の解決前に払戻し、解約したいのですが可能ですか。
相続人全員の同意があれば、被相続人名義の預貯金を遺産分割の解決前に払戻したり、解約することも可能です。同意がない場合、金融機関の承諾がないと払い戻しや解約できないのが原則です。
被相続人の預貯金を遺産分割調停・審判で遺産として扱うとした最高裁大法廷決定平成28年12月19日が出て以降、被相続人名義の預貯金を遺産分割の解決前に払戻し、解約できないと聞きました。相続人全員の同意が取れない場合でも、払い戻しや解約の方法はないでしょうか。
被相続人が負っていた負債、債務の弁済、被相続人から扶養を受けていた共同相続人(配偶者など)の当面の生活費、葬儀費用等、やむを得ない支出の場合、一定程度の金額に限定して金融機関が被相続人名義の預貯金の一部の払い戻しに応じることがあります。
被相続人の預貯金を遺産分割調停・審判で遺産として扱うとした最高裁大法廷決定平成28年12月19日が出て以降、被相続人名義の預貯金を遺産分割の解決前に払戻し、解約できないと聞きました。相続人全員の同意が取れない場合でも、裁判手続きで、払い戻しや解約の方法はないでしょうか。
最高裁大法廷決定平成28年12月19日の補足意見では保全手続の利用が検討されています。被相続人名義の預貯金の一部について、相続人に仮に取得させる仮処分(仮分割の仮処分)の活用が提言されています。実際にこの手続きが利用されるか、利用されたとして、裁判所に仮の分割が認められるかはこれからの裁判例を見守るほかないです。
被相続人の預貯金を遺産分割調停・審判で遺産として扱うとした最高裁大法廷決定平成28年12月19日が出ましたが、相続開始後に、被相続人名義の預貯金口座に入金されたお金も遺産になりますか。
相続開始時点で発生もしていないお金であれば、遺産には含まれません。遺産とは相続開始時点ですでに発生し、かつ、遺産分割時にも存在する未分割の遺産をいうからです。もちろん相続人全員の合意が遺産として含めることに同意していれば、相続開始後に入金されたお金も、遺産分割の対象にできます。
休眠口座とは何ですか?
休眠口座とは、一般的に、長い間引き出しや預け入れなどの取引がされていない預金口座で、預金者本人との連絡がつかない銀行預金のことです。相続の際に、被相続人名義の休眠口座が見つかることがよくあります。
休眠口座になると、どのように扱われますか?
休眠口座は、各銀行の定める期間を過ぎると、消滅し、銀行が預金残高をもらえることになっています。ただし実際には、休眠口座となった場合でも、相続人からの解約・払い戻し請求があれば応じる銀行が大半のようです。そのため休眠口座であっても遺産として計上し遺産目録に乗せることが望ましいといえます。
どれくらい放置すると休眠口座になってしまうのですか?
最終取引から何年経過すれば、休眠口座になるかは各銀行の規定によります。一つの目安が5年とはいえます(商事消滅時効・商法522条)。
お金の入出金がなくても、通帳記帳さえしていれば休眠口座になることを防げますか?
各銀行の判断・取り決めによります。 通帳の記入だけをしていて長期間預金の出し入れをしない場合に、休眠口座となるかどうかは、金融機関次第です。
休眠口座を解約するにはどうしたらよいですか?
相続で見つかった休眠口座を解約するには、銀行で手続きをお尋ねください。 休眠口座の解約の場合、口座開設支店でしか手続きができない銀行もある等注意が必要です。
休眠口座の通帳を記帳すれば取引履歴が入手できますか?
銀行の取引履歴の保管は一般的に直近5年分のため、通常は取引履歴を入手することは困難です。

株式

相続開始時、株式は法定相続分に応じた株数を自動的に取得するのですか。
相続における株式の取り扱いは、1株ごとに法定相続分に応じて共有となるのが原則です。全ての株式について共有状態となります。株式の共有状態を解消するには、遺産分割協議、遺産分割調停・審判等で株式を単独取得するほかありません。

不動産

マンションを相続する際に留意すべき点はありますか?
マンションを相続する場合には、①敷地権(底地の権利)が所有権、借地権などどういった権利が設定されているか、②将来大規模修繕や建て替えの予定があるか、その際の負担金があるのかを確認しましょう。それ以外のポイントは不動産の相続Q&Aをご覧ください。
農業従事者ではない人が農地を相続することは出来ますか?
遺産に農地が含まれる場合、相続人が農家でなくても、農業委員会の許可を得ずに相続することができます。 ただし、農地を相続したことを、農業委員会に、「届出」をしなければなりません。また、農地を宅地、駐車場など農地以外に転用したい場合には、農協委員会から農地転用許可を得ることが必要になります。 弁護士法人東京ミネルヴァ法律事務所では農地の相続の事例も取り扱っています。
遺産である不動産の相続開始後に発生する賃料の分け方をめぐって相続人間でトラブルになっています。この賃料は遺産分割調停・審判の対象になりますか?
相続開始後に発生する遺産である不動産の賃料は原則として、遺産分割調停・審判の対象にはなりません(相続人間で遺産分割調停・審判の対象とする合意が成立している場合を除きます)。したがって、遺産分割審判において、遺産である不動産の相続開始後に発生する賃料を誰がいくら取得するかについて判断されることはありません。
遺産である賃貸不動産について、相続開始後に賃料が発生しています。相続開始後解決するまでの賃料はどのように分けることになりますか?
相続開始後に遺産である不動産から発生した賃料は、遺言で指定がある場合などを除いて、原則として、相続が解決するまでは法定相続分で相続人全員が取得することになります。
遺産である賃貸不動産について、遺言で指定がある場合などを除いて、相続開始後、遺産分割が解決するまでに発生した賃料は相続人全員が法定相続分で取得すると聞きましたが、なぜですか?
最高裁判例(最判平成17年9月8日)では、相続開始後に遺産である不動産から発生する賃料は遺産とは別個の財産であり、共同相続人がその相続分に応じて取得することを理由としています。
遺産である賃貸不動産について、相続開始後に発生した賃料相続人全員で管理して預金していました。遺産分割の結果、相続人のうちAが、その不動産を単独名義で相続することになりました。遺産である不動産を単独で相続した相続人Aは、相続開始後、遺産分割成立までに貯まった賃料の全額を当然にもらえるのでしょうか。
遺産分割で単独名義で遺産の不動産を取得した相続人であっても、相続開始後、遺産分割成立までに発生した賃料の全額を当然にはもらえません。むしろ相続開始後に遺産である不動産から発生する賃料は相続人全員がその相続分に応じて取得することになります(最高裁判例平成17年9月8日)。
遺産である賃貸不動産について、相続開始後、遺産分割が解決するまでに発生した賃料を相続人の一人が受け取っています。この相続人は遺産分割が解決しても、他の相続人へ賃借人から預かった賃料を支払ってくれません。この場合、再度遺産分割協議や調停をすることになりますか?(※遺言で指定がある場合などを除く。)
相続開始後、遺産分割が解決するまでに生じた賃料の分け方や相続人の一人が管理している賃料収入については、(相続人全員の同意がない限り)遺産分割協議、調停、審判の対象にはなりません。 関連Q&A:
遺産である賃貸不動産について、相続開始後、遺産分割が解決するまでに発生した賃料を相続人の一人が受け取ったままになっています。遺言はなく、遺産分割が解決した後も、他の相続人が賃借人から預かった賃料の支払いを求めてもこの相続人は支払ってくれません。この場合、どのような手続きをとれば、賃料を受け取ることができますか?
他の共同相続人は、相続開始後、解決までに発生した遺産である不動産の賃料を独り占めした相続人に対して、民事裁判を起こすことで、解決を図ることになります。この場合の裁判は、一般的には、不当利得返還請求訴訟または不法行為に基づく損害賠償請求訴訟となります。
相続開始後、相続の解決までに発生した遺産である不動産の賃料を相続人の一人が独り占めにしています。他の共同相続全員が賃料を法定相続分で分配を求めて、不当利得返還請求訴訟または不法行為に基づく損害賠償請求訴訟を起こすことになりました。賃料を独り占めしている相続人からはどのような反論が予想されますか?
賃料を独り占めしている相続人としては、裁判で、
  1. 被相続人から、不動産の賃料は全部もらってよいと書面で遺贈や口頭で贈与を受けていた
  2. 遺産である賃貸不動産の管理のための経費がかかったので、受け取った賃料から経費の控除を求めたい
  3. 遺産である賃貸不動産の管理を管理会社ではなく、賃料を独り占めした相続人本人が行っていたため、管理のための報酬額を預かっている賃料から経費として控除したい
といった反論が想定されます。
住宅ローンを組んだ人が死亡した場合、住宅ローンはどうなりますか?消滅しますか?
住宅ローンが残っている場合に、住宅ローンの名義人が死亡した(相続が発生した)とき、団体信用生命保険に加入していれば、一般的には住宅ローンは保険で完済されるため、相続人には家は残せ、住宅ローンの支払い義務はなくなります。

美術品・骨董品

遺産分割において、美術品・骨董品の価値はどう評価するのですか。
相続人各自が、査定・鑑定を行う業者を選んで査定・鑑定する必要があります。東京家庭裁判所でも、美術品について、裁判所が特定の鑑定士に依頼をしているということはないようです。

生命保険

生命保険金も相続税がかかりますか?
生命保険金も相続税の対象となるので、相続税の控除枠を超えた場合、相続税が課税されます。
生命保険金にも相続税が課税されるそうですが、相続税控除はないのでしょうか?
相続人が受取人の場合、相続人一人当たり原則として500万円の税額控除があります。
生命保険も相続財産に含まれますか。
生命保険金は受取人の固有の財産であるため、原則として相続財産には含まれません。

借金・過払い金

亡くなった親に過払い金があるか、過払い金の相続ができるか調べることはできますか?
「亡くなった親に過払い金があるか」、「過払い金の相続ができるか」を調べることができます。
亡くなった親に過払い金があるか、過払い金の相続ができるか調査するのに必要な情報、書類はありますか?
亡くなった親に過払い金があるか、過払い金の相続ができるか調べるには、過払い金がありそうな業者名、消費者金融(サラ金)、クレジット会社(信販会社)の会社名さえわかれば、調査ができます。
亡くなった親に過払い金があるかどうかを調査するのにお金はかかりますか。
弁護士法人東京ミネルヴァ法律事務所の場合、過払い金の相続のご相談、過払い金調査の費用は無料です。
「亡くなった親が消費者金融・サラ金に過払い金があるか」についての調査とは、具体的にはどのような調査をするのですか。
亡くなった親に過払い金があるか、過払い金の相続ができるかの調査は、まず過払い金調査の対象の業者消費者金融(サラ金)に調査を依頼し、なくなった親の過去の取引履歴、取引明細を取り寄せます。取引履歴、取引明細を弁護士法人東京ミネルヴァ法律事務所で、正しい利息(利息制限法に定める利息)に引き直し計算をします。引き直し計算の結果、過払い金の相続が発生しているかの結果が出ます。
消費者金融の過払い金も相続できるのですか?
過払い金も相続の対象となります。相続人は、消費者金融に対して過払い金の請求ができます。
死亡した親に過払い金があります。相続人が複数いる場合はどのようになりますか。
過払い金を相続する場合、原則的には法定相続分で分けることになります(遺言などで過払い金の相続の取り決めがある場合は除きます)。
過払い金も法定相続分で分けることになると聞きました。亡くなった父の過払い金で、相続人が妻(母)と子供2人の場合、どのように過払い金は相続されますか?
この場合、過払い金の相続としては、1/2を妻(母)、子供1人当たり1/4ずつの割合で過払い金を相続します。
過払い金の相続で、消費者金融(サラ金)ではなくてクレジット会社(信販会社)の場合も過払い金が発生しえますか。
クレジット会社(信販会社)でも、キャッシング(借り入れ)していれば、過払い金が発生しており、過払い金を相続できる場合があります。
亡くなった親が消費者金融(サラ金)からキャッシング・借り入れをしてすでに完済しました。完済の場合でも過払い金の相続はできますか?
消費者金融(サラ金)からキャッシング・借り入れをしてすでに完済の場合、過払い金が発生している可能性が高く、過払い金を相続できる可能性が十分にあります。
亡くなった親がクレジット会社(信販会社)の場合からキャッシング・借り入れをしてすでに完済しました。クレジット会社(信販会社)に完済している場合でも過払い金を相続できますか?
クレジット会社(信販会社)からキャッシング・借り入れをしてすでに完済の場合、過払い金が発生している可能性が高く、過払い金を相続できる可能性が十分にあります。

その他

被相続人が生前にもらった入院のお見舞金が残っている場合遺産になりますか。
被相続人が生前に取得した財産であるため、相続開始後も残っていれば当然に遺産となります。

形見分け

形見分けとは何ですか。
被相続人の生前の衣類や持ち物を近親者、生前親交のあった人などに分与することをいいます。形見分けは、相続、遺産分割の手続とは別のものと考えられています。 形見は、故人が生前に大切にしていたもの・故人にゆかりのあるものです。 たとえ換金価値はなくとも、他人にとっては何でもない品物でも、遺された愛用の品を見ることによって様々な思い出が蘇ることでしょう。是非大切になさってください。
形見分け出来ない物はありますか。
形見分けは相続、遺産分割の手続とは別のものと考えられているので、相続、遺産分割で分配方法を決めるべき財産は形見分けにはなじまないといえます。 たとえば、貴金属など高価な品物を分けることや、一人で多数の品々を独占することは、形見分けにはなじまないといえるでしょう。

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相続できる人・できない人

養子

養子に出ると、実の両親(実家の遺産)を相続する権利を失いますか。
養子に出た人が特別養子縁組(民法817条)をしている場合には、実の両親について相続する権利が無くなります。特別養子縁組は実の親と子の親子関係を無くすものだからです。
実子と養子では法定相続分に違いはありますか。
違いはありません。実子と同じ割合で法定相続分を取得できます。
婿養子は法定相続人ですか?
婿養子と被相続人との間に養子縁組が成立していれば、お婿さんにも相続権が発生します。(この場合は当然に法定相続人に含みます) 「婿」「娘の夫」というだけでは法定相続人にはなれません。
婿養子に出た人は、実の両親(実家の遺産)を相続する権利がありますか。
婿養子に出た人も原則として実の両親(実家の遺産)を相続する権利があります。 具体的には、一般養子縁組の場合、養子に出ても実の親子関係が絶たれるわけではないため、養親だけでなく、実親の相続人として遺産を相続する権利があります。 もちろん、女性が嫁ぎ先の両親の養女になった場合も同様です。
婿養子の法定相続分はどのように計算しますか。
「婿(娘の夫)」というだけでは相続権はありません。 婿が義理の親(妻の親)と養子縁組をしている場合には、婿養子は実子(妻やその兄弟姉妹)と同じ割合で法定相続分を取得できます。

娘婿

婿養子は法定相続人ですか?
婿養子と被相続人との間に養子縁組が成立していれば、お婿さんにも相続権が発生します。(この場合は当然に法定相続人に含みます) 「婿」「娘の夫」というだけでは法定相続人にはなれません。
婿養子の法定相続分はどのように計算しますか。
「婿(娘の夫)」というだけでは相続権はありません。 婿が義理の親(妻の親)と養子縁組をしている場合には、婿養子は実子(妻やその兄弟姉妹)と同じ割合で法定相続分を取得できます。
娘婿として長年、義理の両親を介護していました。 相続の権利はもらえますか。
婿は義理の両親と養子縁組をしていない限り、相続人にはならないため、相続の権利はもらえません。
義理の親には子供、兄弟姉妹などの相続人がいません。親類は先に亡くなった娘の夫(婿)だけです。義理の親の親類が婿しかいない場合には婿が義理の親を相続するのでしょうか。
婿は義理の親と養子縁組をしていない限り、相続人にはなれません。 たとえ他に相続人がいない場合でも婿は義理の親を相続できません。
義理の親には子供、兄弟姉妹などの相続人がおらず、親類は先に亡くなった娘の夫(婿)だけです。この場合婿が義理の親の遺産を引き継ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
義理の親が遺言で「遺産を婿に遺贈すると」書いていれば、婿が義理の親の遺産を引き継げます。遺言がない場合には、婿が義理の親の特別縁故者として家庭裁判所に遺産の分与の申し立てをする必要があります。

前妻の子ども・再婚相手の連れ子

前妻の子どもと後妻の子どもとでは法定相続分は異なりますか。
異なりません。 前妻の子も後妻の子と同じ割合の法定相続分を持ちます。
再婚相手の連れ子も法定相続人ですか?
養子縁組をしていれば、法定相続人として遺産を相続できます。 法定相続分は実子と同じ割合です。 尚、男女が入籍しただけでは、互いの子との間に親子関係は生じません。 (たとえ同居して実の子同様に可愛がっていても法律上の「親子」ではありません) 再婚相手の子との間に法的な親子関係を生じさせるためには、養子縁組が必要です。

離婚で別れた子供

両親が離婚し、生き別れた親が死亡しました。生き別れた子(もう一方の親に引き取られた子)で苗字も変わってしまっている場合でも、相続権はありますか?
両親が離婚していて、死亡した親と苗字も異なる場合でも、子であれば、相続権が認められます。
離婚して別れて暮らす父親が亡くなった場合、子どもは遺産を相続できますか。
父親を相続することができます。離婚して生き別れた子どもでも、父親にとっては子であることは変わりありません。

未成年者

未成年本人が相続人として遺産分割をしてよいのでしょうか
未成年者が単独で遺産分割に参加することはできません。
相続人の中に未成年者がいる場合、どのように遺産分割を行なえばよいですか。
原則としては法定代理人(親など)が未成年者の代わりに遺産分割をすることになります。
法定代理人が未成年者に代わって遺産分割をできない場合はありますか。
未成年者と法定代理人が利益相反する関係にあるときは、法定代理人は未成年者の遺産分割することはできません。 たとえば、法定代理人自身も相続人である場合です。この場合相続人である法定代理人と未成年とは同じ遺産をそれぞれ分け合う関係にあります。つまりどちらかが遺産分割で得をすればどちらかは遺産分割で損をするという関係にあるので利益が対立するということになります。
遺産分割で未成年者と法定代理人が利益相反の場合どうしたらよいですか。
家庭裁判所に特別代理人の専任の申立てを行います。 特別代理人が未成年の代わりに遺産分割を行います。

ペット

ペットに遺産を相続させることはできますか。
できません。日本の法律上、ペットは動産(物)として扱われるので、財産を持つことができないためです。
ペットに遺産を相続させられないならば、相続で自分の死後のペットの世話を誰かに見てもらう方法はありませんか。
ペットの世話をすることを条件として、世話をする人に遺言で遺産を相続させる方法があります。負担付遺言といいます。

特別縁故

特別縁故者の例にはどのような人があげられますか。
特別縁故者は相続人ではないけれど、被相続人と縁が深い人、内縁の夫婦、養子縁組していない養子、被相続人の財産管理、介護をした親戚などが一般的な例です。
相続人がいる場合には、特別縁故者の申立てはできないのですか。
相続人全員が相続放棄をした場合には、特別縁故者の申立てができます。
特別縁故者として遺産の分与を受けるにはどのような証拠が必要ですか。
被相続人との交流、関係を示す証拠(日記、家計簿、写真、手紙など)、被相続人が特別縁故者に遺産を渡す意思であったことがわかるもの(手紙、メモなど)、被相続人のために特別縁故者が行った介護その他支援の内容がわかるもの(写真、介護の領収証、病院、介護スタッフ、近隣住民等の証言など)があるとよいでしょう。
特別縁故者は遺産をすべてもらえるのですか。
ケースバイケースです。特別縁故者には遺産の一部が分与されることが一般的なようです。特別縁故者と被相続人の関係、特別縁故者が被相続人のためにどういったことを行ってきたかなどの事情で判断されます。 弁護士法人 東京ミネルヴァ法律事務所の代表弁護士・川島は、特別縁故者に遺産全てを分与されたケースの相続案件を扱った経験もあります。特別縁故者の申立てをお考えの方はお気軽にご相談ください。
被相続人が亡くなった後にお世話をした場合も、特別縁故者として認められるのでしょうか。
死後縁故は一般に特別縁故者には含まれないとされています。特別縁故者の規定(民法958条の3)は、特別縁故者を被相続人の生前に縁故があった場合を前提としているためです。なお、特別縁故者に当たる場合とは、民法958条の3では「生計を同じくしていた者」「療養看護に努めた者」「特別の縁故があった者」と定めています。死後縁故が認められないというのは一般論です。死後縁故の場合でもお気軽にご相談ください。
【特別縁故者の申立て後の死亡】特別縁故者の財産分与を申し立てた人が申立て後に死亡した場合、遺産は分与されないのでしょうか。
特別縁故者の財産分与を申し立てた人が申立て後に死亡した場合、相続人が分与を受ける権利を引き継ぐと解されています。特別縁故者への財産分与が裁判所で認められた場合、特別縁故者の財産分与を申し立てた人の相続人が被相続人の財産の分与を受けられます。
【特別縁故者の申立て前の死亡】特別縁故者として財産分与の申立て予定だった人が申立て前に死亡しました。特別縁故者の申立て予定だった人の相続人が特別縁故者の申立てを行うことはできますか。
特別縁故者として財産分与の申立て予定だった人が申立て前に死亡した場合、原則として、特別縁故者として財産分与の申立て予定だった人の相続人が特別縁故の申立てをすることはできないとされています。 特別縁故者とは、相続のような権利ではなく、家庭裁判所が特別縁故者に遺産を分け与える恩典にすぎないという立場で考えられているためです。特別縁故者として財産分与の申立て予定だった人の相続人自身が被相続人との関係で特別縁故者であった場合には、特別縁故者として財産分与の申立てをできます。 これは一般論です。特別縁故者の申立て前に亡くなった場合でもお気軽にご相談いただきたいと思います。

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遺産を相続したくないとき

相続放棄

相続放棄とは?
法定相続人が、被相続人の遺産を相続することを放棄する手続きのことです。 「遺産は負債の方が多く負債を相続したくない場合」が相続放棄の典型的な例ですが、相続を放棄する理由は様々です。
「借金だけ相続放棄」「田舎の実家の家だけ相続放棄」など、財産を選んで一部だけ相続放棄することはできますか?
財産を選んで一部だけ相続放棄することはできません。
他の相続人に対して「相続放棄する」と口頭で伝えたら、相続放棄したことになりますか?
他の相続人に対して、相続放棄すると口頭で伝えても相続放棄したことにはなりません。相続放棄をするには家庭裁判所の正式な手続き(相続放棄の申述)を行う必要があります。
他の相続人に対して「相続放棄する」という念書を書きました。相続放棄したことになりますか?
他の相続人に対して、相続放棄するという念書を書いても、相続放棄したことにはなりません(相続人に対して遺産の取得を放棄したという意思表示をしたと認められる可能性はあります)。相続放棄をするには家庭裁判所の正式な手続き(相続放棄の申述)を行う必要があります。
相続放棄した場合と相続放棄はせずに遺産分割協議で遺産を一切もらわなかった場合とでどのような違いがありますか。
被相続人に借金や負債があった場合、相続放棄をしていれば、借金や負債を負うことはなく、債権者からの支払いを拒否できます。他方、相続放棄はせずに遺産分割協議で遺産を一切もらわなかった場合でも、借金や負債を債権者から支払い請求された場合拒否できないという違いがあります。
相続放棄は、法定相続人全員の同意が必要?
相続放棄は各法定相続人が単独で行えます。
相続放棄すると、いつから相続人でなくなりますか?
相続放棄した者は遡って最初から相続人ではなかったということになります。相続放棄した日からではありません。
相続放棄に期限はありますか?
相続放棄の申し立ては、原則として「自身が相続人であることを知った日から3ヶ月以内」に手続きをしなければなりません。
相続放棄の期間の延長はできないのでしょうか。
相続放棄をするかどうかを3ヶ月の熟慮期間内に決めることが出来ない特別の事情がある場合は、家庭裁判所に、相続放棄の期間の延長を申請できます(これを「相続放棄のための申述期間延長」といいます)。 亡くなった方の財産の内容が複雑なため相続財産の内容(遺産のプラスマイナス)を把握することが困難な場合など、相続するか相続放棄するかどうかの判断に迷った時は、まず、家庭裁判所に「熟慮期間の伸長」の申し立てを行うことをおすすめします。
相続放棄に必要な戸籍類の準備が、3ヶ月の相続放棄の期限内に間に合いません。
相続放棄に必要な戸籍類が、3ヶ月の相続放棄の期限内に間に合わない場合でも相続放棄は可能な場合があります。 ひとまず揃った戸籍類だけで相続放棄の手続を行い、残りの戸籍類は後から追加で提出することが認められる場合があります。事前に裁判所に相談されると良いでしょう。

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その他

実印

遺産分割協議書を作成するときの印鑑には実印が必要ですか。
実印が必要です。印鑑証明書(印鑑登録証明書)も必要です。不動産の名義変更、預貯金の解約などあらゆる場面で遺産分割協議書には実印による捺印が求められます。
他の相続人から「実印と印鑑証明書を預けろ」と言われました。他の相続人に、実印を預けても大丈夫でしょうか。
危険です。相続人全員の実印と印鑑証明書がある場合、不動産の名義・預貯金等の金融資産の解約・遺産の分配方法の決定すべてを進めることができてしまう可能性があります。そのため、実印と印鑑証明書を預けたら、勝手に遺産の不動産の名義を変更されていた、遺産の預貯金を解約されていた、といったケースも少なくありません。

葬儀・葬式

葬儀の香典は遺産に含まれますか。
香典は遺産には含まれないとされています。 一般には、香典は喪主への贈与と理解されています。
葬儀費用は相続人の負担となるのですか。
葬儀費用は、まず香典をもって充てるべきとされています。 それでも足りない場合には遺産から負担する、相続人間で負担するといった方法を取るのが一般的です。
預貯金口座は死亡届を役所に届け出ることにより自動的に凍結されますか。
死亡届を役所に届け出ても自動的に被相続人の預貯金の口座は凍結されません。通常、役所から金融機関に対して「死亡届が出た」旨の連絡は行かないからです。

祭祀承継

他人名義の墓地の権利・名義を、相続人でも親族でもない人に変更できますか?
他人名義の墓地の権利や名義を相続人でも親族でもない人に変更することは、墓地の名義人から墓地の権利を譲るという書類がない限り一般的には困難です。ただし、墓地の権利、名義の変更は、墓地を管理する霊園、お寺などの規定よっても変わりますので、霊園やお寺に確認するとよいでしょう。
他人名義の墓地の権利、名義を相続人でも親族でもない人に変更することは一切できないのですか?
家庭裁判所の手続きで変更できる場合があります。弁護士川島浩は、家庭裁判所の手続きを利用して、他人名義の墓地の権利・名義を、相続人でも親族でもない人に変更した実績があります。お気軽にご相談ください。 他人名義の墓地の権利・名義を、相続人でも親族でもない人に変更した実績については、コラム「跡継ぎがいない墓地」をご覧ください。
仏壇、位牌、墓守を誰にするかで相続人同士でも争いになっています。解決する方法はないでしょうか。
家庭裁判所で祭祀財産承継者指定の調停を申し立てられますので、この調停によって解決を図ることができます。
遺言で仏壇、位牌、墓守のことも決めることはできますか。
仏壇、位牌を受け継ぐ者、墓守のことを法律では祭祀承継者といいます。遺言で祭祀承継者を誰にするかを指名することができます。

弁護士費用の立替制度

弁護士に依頼したいのですが、着手金が払えるかわかりません。 収入面に不安があって、法律事務所や弁護士に頼むのを躊躇してしまいます。
弁護士にご相談してみてください。 また、法テラスを利用すれば、相続の着手金も月額5000円の分割払いにすることもできますので、ご検討ください。

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